古い家を売る時は、建物を解体して更地にした方が売れやすいわよね。家があると裏の方まで確認できなかったり、イメージがわかないわよね。だから、不動産会社の営業担当者は「解体した方が売れやすいので、解体しましょう!」って言うことがあるわね。これで終わりのトークなら、その営業担当は失格ね。解体した後どうなるかをちゃんと説明できたら合格ね。
土地と建物に毎年、固定資産税を払ってるじゃない。その税額は、土地の上に建物が建っていたら安くしてもらってるのよ。どれだけ安くなるかって?土地の面積によっては2段階にわかれるのだけど、ややこしくなるので、200㎡以下の土地についてにするわね。約60坪程度ね。それより大きな土地を持ってるお金持ちの人は、あとは自分で調べてね。それでね、税額を決める為に役所の人が土地や建物を評価するんだけど、土地の上に家が建ってると、200㎡以下の場合は土地の評価を1/6にしてくれるのよ。それに対して税率1.4%をかけて税額をだすのよ。
気づいた人いるでしょ!そう建物を解体してしまったら、土地の評価1/6にはしてくれないのよ。てことは、固定資産税は6倍になる!っていうの間違いよね。じつは、住宅用地は建物がなくなっても評価を7/10にしてくれるのよ。それに建物の固定資産税もなくなるでしょ。そうすると、6倍ではなく大体4倍程度位アップってのが正解ね。仮に固定資産税10万円だったとすると40万円程度になっちゃうわけ。恐ろしいでしょ。だから、安易に建物を取り壊しちゃだめよ。
でも、やっぱり更地の方が、買い客の手間も省けるしいいわよね。方法としては、古家は解体して渡すという”更地渡し”にするというやり方もあるわね。買い客と契約したあとに、”引き渡しまでに解体する”にしておけばいいのよ。
それでも、なかなか売れないし、建物も老朽化してきてるし、やっぱり解体して売った方がいい時もあるわね。その場合は、できるなら1月1日時点を超えてから解体した方がいいわね。実は、さっき書いた固定資産税が1/6になる要件として、1月1日時点で建物があることなのね。だから、それ以降に解体してもその年の固定資産税は上がらないのよ。ここまで説明できたら、営業担当者も合格ね。でも、また年が変わると次は固定資産税が上がるわよ。だから、解体した年の間に売り切るように営業担当者は頑張らないといけないわね。
あと、更地にするデメリットとしては土地のお手入れよね。鋭い人は気づいたかもしれないけど、しばらく売れなくて春が来て、夏が来ると、草がボウボウになることがあるのよ。そうすると、虫がわいたり、不法投棄もされたりして、近所から苦情がくるのよ。草刈りしないといけないわよね。たいへんよね。
わかった?ここまで説明してくれる営業担当者は少ないかもしれないけど、知らないとたいへんなことになるから気をつけてね。
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