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不動産豆知識【建ぺい率と容積率】

 建ぺい率と容積率って聞いたことあるわよね。意外と正しく知らない人がいるので、簡単に説明するわね。

 まず、”建ぺい率”いくわよ!すご~く簡単な次の図を見てね。

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 太い線が土地で、青いところが建物ね。すご~く簡単に説明するわよ。太い線で囲まれた土地の面積に対する青いところの建物の割合のことを言うのよ。残念!この説明では合格点はあげられないわ。不動産会社に入ったばかりで、勉強不足の人の回答ね。これでは、建ぺい率をオーバーした違反建築物を見過ごしてしまうわね。

 じゃあ、次の図を見てね。

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 赤いところが増えたわよね。じゃあ正しくて、すご~く簡単な説明いくわよ。太い線で囲まれた土地の面積に対する建物を真上から見た時の割合のことを言うのよ。2階が1階にはみでてる赤いところも建ぺい率に含まれちゃうのよ。ちなみに、この”はみでてる”ことを”オーバーハング”っていうのよ。図面をみて、「この建物はオーバーハングしてますね」って不動産会社の人に言うと、「お、この人、できるな!」と思われるわよ。建ぺい率は、市町村とかいろんな条件によって決められてるの。その中で更に特定の場所ではきびし~くなって、割合を減らされたり、土地や道路の状況、建物の素材によってゆる~くしてくれて、割合を増やしてくれたりするのよ。

 なんでこんな割合決めるのかはなんとなくわかるわよね。隣とビチビチに建てちゃうと、光が入らなかったり、風通しも悪くなるのよ。それに、火事が起きた時もすぐに燃え移っちゃってたいへんでしょ。

 じゃあ、次は容積率ね。これも簡単に説明するわね。さっきの太い線で囲まれた土地の面積に対する建物全部の面積に対する割合のことね。はい、また合格点はあげられないわね。”建物全部”ってのが間違いよね。頭に”緩和条件を除く”を付け加えられたら合格よ。”緩和条件”というのは、ロフトや天井収納庫で、はしごが固定されてない場合、天井の高さが1.4m以下の場合は、容積率には入らないのよ。それと、ちょっと難しいけど、建物内に車庫がある場合あるでしょ。これは逆に、そこの面積が建物全部の面積の1/5を超えちゃうと容積率に含まれちゃうのよ。他にも緩和条件はいろいろあるわよ。容積率も建ぺい率と同じように、光や風とか他に関連して定められてるのよ。

 どお、わかった?じつは、この建ぺい率と容積率が守られていない違反建築の家が結構存在するのよ。昭和25年5月に建築基準法が定められたんだけど、それ以前の建物は仕方ないにして、昭和や平成の建物にも違反建築が存在するのよ。いろいろ検査が厳しくなってるからさすがに、令和に入ってからは聞かないけど、よくないわよね。あまりにもオーバーしている割合が多い中古住宅だと住宅ローンが通らないこともあるのよ。

 ポータルサイト、チラシ、不動産会社の物件資料には、指定がないとこ以外は必ず建ぺい率と容積率が書いてあるわよ。でも、これまでに書いたことが理解してもらってたら、違反してるか見分けるのは、ちょっと難しいってのがわかるわよね。”1階の建物面積÷土地の面積×100、が建ぺい率〇%”が正解にならないこともあるってことよ。そう、図面を見て2階がはみ出てたら、それも加えないといけないのよ。ほとんどの資料やネットに掲載されている建物の図面には、寸法は書いてないので、はみでている面積は正確にはわからないのよ。大手の不動産会社やしっかりしているところは、『本物件は建ぺい率(容積率)をオーバーしています』ってちゃんと書いているわよ。

 

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